温熱療法
温熱療法とは、温熱を治療へ適用する事です。
- リハビリテーション・美容以外の臨床応用の主目的:
悪性腫瘍の破壊、または寒冷損傷の治療 - リハビリテーション・美容での温熱療法の主な目的:
疼痛制御・軟部組織の伸展性の向上・循環改善・治癒促進など。 - の治療効果は、血行動態、神経筋、代謝の過程に影響する。
1.温熱の効果
(1)血行動態への作用
血管拡張
温熱が身体の一部分に適用されると、血管拡張が起こり、温熱適用部位から離れた全身性血管拡張が起こる92。
- 表在性温熱療法は、局所皮膚血管で著明な血管拡張と最大温度変化を起こす。
- 筋を走行する深部血管にはあまり血管拡張を齎さず、温度変化を起こしても僅かである。
- 全身への温熱療法は、全身性の血管拡張を起こし、慢性心不全や心疾患の危険因子を減少させる血管内皮機能を改善する93-95。
血管拡張の機序は、
- 皮膚温度受容器から血管平滑筋への直接の反射活性化
- 皮膚温度受容器の局所脊髄反射の間接的活性化
- 炎症の化学的メディエーターの局所放出の増加であるが、
局所温熱療法の皮膚血流上昇には少なくとも2つの異なる機序が関与しているという研究がある。
- 一酸化窒素(NO)の局所産生に基づく緩徐性の血管拡張物質系
- 軸索反射が仲介する即効性の血管拡張物質系
である。
表在性温熱療法は、皮膚温度受容器を刺激し活動を亢進させる。皮膚温度受容器から軸索を直接介して、近傍の皮膚血管ヘブラジキニンと一酸化窒素の放出を起こす。ブラジキニンと一酸化窒素は血管作動性メディエーターで、温熱を適用した局所で、血管平滑筋の弛緩を促進させ血管拡張を起こす98-100。(一酸化窒素が第1の化学的メディエーター)
皮膚温度受容器は、後根神経節を通過し脊髄灰白質後角で介在ニューロンとシナプス結合する。これらの介在ニューロンは、胸腰髄節の脊髄灰白質側索で交感神経ニューロンとシナプス結合し、それらの発火を抑制し、交感神経出力を減少させる102。この交感神経活動の減少は平滑筋収縮低下を起こし、その結果、温熱適用部と同様に、遠位上下肢にも皮膚血管の拡張が起こる103。温熱療法の離れた身体部位への血管拡張効果を利用して、温熱療法を直接適用するのが困難で安全でない部位の皮膚血流を改善することが出来る104。
(1)① a)b)
ex)下肢潰瘍(腰に適用して、下肢の血流増加と、それによる創傷治癒を促進出来る)
:包帯で覆われた潰瘍、圧に耐えられない潰瘍、その部位の循環や感覚が不十分な場合等
骨格筋の血流は、交感神経活動より代謝要因から影響を受ける。
表在性温熱療法は、殆どの筋の深さまで熱効果を伝達しない。深部筋への温熱療法では、超音波やジアテルミーなどの深部温熱療法器や運動療法が用いられている。
皮膚血管拡張と血流増加は、組織の温度上昇に反応して、身体を過度の高温と組織損傷から防御する。血流速度の上昇は、対流により組織の冷却速度を増加させる。このように、ある部位を温熱療法で加温すると、同時に循環血による冷却が起こる。そして、その組織の温度上昇につれて、血液循環と冷却速度もともに上昇し、温熱療法の組織への衝撃は減弱し、熱傷の危険性は低下します。
(2)神経筋への効果
① 神経伝導速度と神経発火率の変化
温度の上昇では、神経伝導速度が増加し、感覚神経と運動神経ともに伝導潜時が減少する107-109。神経伝導速度は、温度が1°C(1.8F)上昇するごとに約2m/秒速くなる。星状神経の伝導速度は熱で上昇するが、脱髄末梢神経は熱で伝導ブロックを起こす110.111。これは、神経脱分極時に、ランビエ結節でナトリウムチャンネルが開く期間を温熱が短縮するために起こる112。脱髄神経では、電気信号があまりランビエ結節に届かない、その為、熱は手根管症候群や多発性硬化症などの脱髄疾患症例には注意して導入すべきである。
神経発火率(頻度)もやはり温度変化により変化する。筋の温度が42°C(108F)に上昇すると、II型筋紡錘求心性線維とγ遠心性線維の発火率が下がり、ゴルジ腱受容器からのIb型線維の発火率が上がる113.114。神経発火率の変化は、運動ニューロンの発火率を下げ、痙縮の減少に寄与する115。γニューロンの活動低下は、その筋紡錘の伸展を低下させ、その筋紡錘からの求心性発火を減らす116。このような筋紡錘の求心性活動低下はα運動ニューロン活動低下をもたらし、筋収縮の弛緩が起こる。
(1)② a)
② 痛覚閾値の上昇
いくつかの研究において、局所温熱療法での痛覚閾値の上昇が実証された117.118。
この効果の機序は、
- 脊髄ゲートコントロール理論で疼痛を直接かつ速やかに軽減する作用
- 虚血と痙縮軽減または組織治癒促進により疼痛を継続的・間接的に軽減する作用
温熱は、皮膚温度受容器の活動を高め、脊髄での痛覚伝達に対して即効性の抑制的ゲートコントロール作用を及ぼす。
また、温度受容器への刺激は、前述の血管拡張・血流増加作用をもたらし、虚血による疼痛を緩和する。血管を圧迫する痙縮の減少で虚血が改善することもある。更に、温熱療法で生じた血管拡張は、組織治癒を改善し、局所の痛覚閾値を正常レベルに回復させるよう促す。
(1)② b)
③ 筋力の変化
筋力と持久力は、深達性・表在性温熱療法により最初の30分間は低下する119-121。この初期の筋力低下は、運動神経の温度上昇によるII型筋紡錘遠心性線維、γ遠心性線維、ゴルジ腱受容器のIb型線維の発火率の変化により起こる。これは運動ニューロンの発火率を低下させる。温熱療法適用後30分~2時間までは筋力は徐々に回復し、その後治療前以上に増加する。この筋力増加は、その人の痛覚閾値の上昇によると考えられている。
温熱の筋力変化は一時的で、温熱療法は筋力増強に用いられない。
(3)代謝への影響
① 代謝率の上昇
温熱は、酵素反応速度や熱を利用する化学反応速度を高める。酵素活動は、組織が39~43°C(102~109F)で増加し、温度が1.0°C(1.8°F)上昇するごとに反応速度は約13%速まり、10°C(18°F)の上昇で倍増する。酵素活動と代謝活動は45°C(113°F)まで上昇する33。45°C(113°F)を超えると、酵素のタンパク成分が変性し、酵素活動が減少して、約50°C(122°F)で完全に停止する122。
酵素活動の増加は、細胞の生化学的反応速度を高める。これは、酸素摂取を増加させ、治癒促進を可能にするが、破壊の速度も速める。例えば、温熱は、慢性創傷の治癒を促進するが、その一方で、コラゲナーゼ活性を高め、関節リウマチの患者では関節軟骨の破壊を促進する。この為、急性炎症性疾患では注意して温熱療法を使用すべきである。
組織温度の上昇は、酸素-ヘモグロビン解離曲線を右に偏位させ、組織修復に利用出来る酸素を増加させる。ヘモグロビンの酸素放出は、41°C(106°F)で36°C(97°F)の2倍と報告されている123。この酸素利用の増大は、温度上昇による血流および酵素活性の上昇により、温熱療法による組織の治癒促進に寄与する。
(1)③ a) b)
(4)組織伸展性の変化
コラーゲン伸展性の上昇
温度上昇は軟部組織の伸展性を高める124。ストレッチング前に軟部組織を加温すると、ストレッチング後の伸張が維持され、伸張を達成するのに要する力が小さく済み、組織断裂の危険性が減少する125.126。持続的ストレッチング前に、腱、靭帯、瘢痕組織、関節包などのコラーゲン軟部組織に温熱を適用すれば、塑性変形が得られ、すなわち組織が延長し、冷却後もその延長がほぼ維持される127.128。
(1)④
逆に、もし加温せずにコラーゲン組織を伸展すると、弾性変形が起こり、すなわち伸展した組織が元に戻らなくなる。温熱とストレッチング後のコラーゲン組織の延長の維持は、コラーゲン線維の構成変化とその線維自体の粘弾性の変化による。
温熱療法で軟部組織の伸展性を高める為には、組織の温熱を適切な温度域にする。伸展性が最大となるのは、組織温度が40~45°C(104~113°F)で。5~10分間維持される場合である113.128。次項で述べる表在性温熱療法は、皮膚瘢痕組織や表在性腱など、表在組織の温度上昇に適する。しかし、大きな関節の関節包や深部などの深部構造体を適度に加温するには、超音波やジアテルミーのような深達性温熱療法を用いる。
2.表在性温熱の適応
(1)疼痛の制御
温熱療法は臨床で疼痛制御に用いられる。この治療効果は、皮膚温度受容器の活性化による疼痛伝達のゲートコントロール、あるいは治癒の改善、痙縮の減少、虚血の減少の間接作用でもたらされる129。更に、皮膚温度の上昇は、神経伝導・伝達を変化させ、痛覚を軽減する130。例えば、肘部の尺骨神経走行領域上の赤外線照射で起こる尺骨神経支配域の痛覚消失は、神経伝導の変化による117。組織治癒と虚血に対する温熱療法の間接作用は、主に血管拡張と血流増大による。また、「温熱が心地よい」という心理的経験が、患者の痛覚に影響するとも提唱されている。
温熱療法はどの病因の疼痛でも軽減するが、急性炎症の疼痛の治療には推奨されない。なぜなら、組織温度の上昇は、熱感、発赤、浮腫などの炎症の徴候や症状を悪化させる恐れがあるからである131。但し、最近の研究では、温熱療法は、急性腰痛、腎仙痛(腎結石の疼痛)に対する疼痛減少効果が認められている。しかし、疼痛、浮腫、発赤の増加など、炎症の増悪を示す徴候がある場合は、温熱療法は中断すべきである。
(2)可動域の増大と関節のこわばりの減少
温熱療法の臨床使用では、関節可動域を拡大したり、関節のこわばりを減少したりすることが出来る142-144。この効果の機序は、関節包や周囲の靭帯など、関節周囲の構造体の伸展性と粘弾性の上昇によるものである。軟部組織伸展性の増加は、受動伸張訓練の際の軟部組織長を大幅に延長して損傷を減少させる為、関節可動域の拡大に有用である。損傷の危険性を抑え、最大に延長するには、組織温度を40~45°C(104~113°F)で5~10分間維持し、その温熱療法中には、低強度の持続的伸張訓練(温熱療法適用中、あるいは適用直後の施行)を適用する事が望ましい113.128。
ホットパック、パラフィン、赤外線ランプなどの表在性温熱療法は、皮膚、表在性の筋、関節、筋膜などのストレッチング前に適用される。一方、深部の関節包、筋、嘘のストレッチング前には超音波やジアテルミーのような深達性温熱療法が適用される。
(3)治癒の促進
温熱療法は、循環と酵素活動率を上げ、組織の酸素利用度を高め、組織治癒を促進する。
循環は、組織への血液供給により、酸素および他の栄養素をもたらし、老廃物を除去する。循環を増加させる物理療法は、治癒の増殖期や再形成期、あるいは慢性炎症の場合に有効である。しかし、循環の増加には浮腫を増大させる恐れがあり、急性炎症期に温熱療法を適用すると、この期間を延長し、治癒を遷延しかねない。その為、急性炎症期での温熱療法の適用は推奨されない。
温熱療法はまた、酵素活性を上昇させ、代謝反応を上げ、炎症と治癒の過程をより促進する。血液の温度を上昇させると、ヘモグロビンからの酸素解離が増大し、組織修復に利用出来る酸素が増加する。
表在性温熱療法は、組織のわずか数mmにおける表在部分の温度上昇のみで、治癒促進の効果が期待出来るのは、皮膚などの表在性組織や、皮膚潰瘍などの露出した深部組織層だけである。深部への効果があるとすれば、温度上昇部位から離れた部位における同時性血管拡張作用の結果としてもたらされたものであると考えられる。
(4)乾癬に対する赤外線照射
乾癬の治療には、電磁波照射の紫外線(UV)周波数域がよく利用されるが、赤外線(IR)域もこの目的でときどき用いられる149.150。乾癬性斑部の上層表皮と真皮の温度は赤外線照射により上昇するが、この温度上昇は、症例により乾癬皮疹が減少する機序として報告されている150。赤外線の温熱作用以外での適応については第15章で述べる。
3.温熱療法の禁忌と注意事項
温熱療法は比較的安全な治療であるが、状況によりその使用が禁忌とされることや、また、注意して適用する必要のある場合がある。温熱療法(ホットパック、パラフィン、赤外線ランプ)は、治療院や、在宅で利用出来る。在宅で使用する場合においては、それを適用すべき場所や、使用時の温度、安全対策、治療の持続時間と頻度など、その物理療法の使用法をメーカーや、資格保有者(医師、物理療法士)からの説明を受けて熟知してからの使用が必要である。また、患者には起こりうる副作用を見つける方法を教わり、万一、副作用が一つでも現れた場合は治療を中止する事が必須である。
温熱療法に対する禁忌がない場合でも、あらゆる治療と同様に、2、3回の治療後、症状の悪化、もしくは改善を認めない場合は、その治療法を再検討するか、詳しく診察評価する為に、専門の方(医師、物理療法士)に意見を聞く事が必須である。
(1)温熱療法を使用する際の禁忌
禁忌(纏め)
- 最近出血した領域または出血の可能性がある領域
- 血栓性静脈炎の領域
- 感覚障害の領域
- 精神機能障害
- 悪性腫瘍組織またはその周辺
- 眼に対する赤外線照射151
<解説>
① 最近出血した領域または出血の可能性がある領域
温熱は血管拡張と血流増加をもたらす。血管拡張により血管損傷部位がふたたび開く場合がある。また、出血の可能性がある部位の血流が増加すると、新たな出血の恐れがある。従って、最近出血した領域や出血の可能性がある領域には温熱は適用しないことを推奨する。
注意事例)
- 患者が48~72時間以内のあざや出血のあった部位周辺
- 最近できた斑状出血や紫斑がみられる部位周辺
② 血栓性静脈炎の領域
組織温度の上昇による血管拡張と血流上昇は、治療部位から血栓や血餅を遊離させ、重要生命器官の血管へ移動させて血栓をつくり、その結果、合併症や死を招く恐れがある。
注意事例)ふくらはぎの腫脹や圧痛(ホーマン徴候)がる場合
③・④ 感覚障害の領域や精神機能障害の患者
患者の熱や痛みに関する感覚および訴えは、温熱療法を行う際の最適安全温度の主要な指標となる。その為、熱感を伝えられない患者は、療法士が問題の発生に気づかなければ熱傷を負う危険性がある。従って、知覚が障害された領域、あるいは熱いと感じた時に療法士にそのことを知らせることが難しい患者には、温熱を適用すべきではない。
注意事例)糖尿病患者の末梢四肢では、しばしば知覚が障害されている。
⑤ 悪性腫瘍組織またはその周辺
温熱療法では、その領域の血流が増大し、代謝率が上昇する為、悪性腫瘍組織の増殖速度や転移を速めることがある。
⑥ 眼に対する赤外線照射
眼に対する赤外線照射は、眼に損傷を起こす恐れがあり、避けるべきである。
(2)温熱療法を使用する際の注意事項
注意事項(纏め)
- 急性損傷や急性炎症
- 妊娠
- 循環不全
- 体温調節不全
- 浮腫(下垂肢)
- 心不全
- 金属のある領域
- 開放創の上
- 最近、局所性刺激剤を適用した領域
- 脱髄性神経障害
<解説>
① 急性損傷や急性炎症
急性損傷や急性炎症の領域には温熱療法を適用してはならない。組織温度を上げると、血管拡張および血流増加が起こり、浮腫や出血を増大させる恐れがある152。これが損傷を悪化させ、疼痛を強め、回復を遅延させる恐れがある。損傷後48~72時間以内に温熱療法を適用してはならない。皮膚温度の上昇、発赤、局所浮腫は、急性炎症の存在を示し、その領域には温熱を適用すべきでない。
注意事例)皮膚の温度と色、および局所の浮腫
② 妊娠
胎児は母体の高熱により障害される場合がある。しかし、これは四肢への表在性温熱では起こる可能性が低く、四肢領域に温熱療法を適用することはあるが、身体の大部分を渦流浴に浸すような全身温熱は、妊娠中には避けるべきである。
③ ④ 循環不全や体温調節不全
循環不全の領域および体温調節不全の患者では、組織温度の上昇に対して血管拡張が起こらない可能性があり、血流増加が十分ではなく、その組織を熱傷から守ることができない、体温調節不全は一般に、高齢者や幼児にみられる。
注意事例)皮膚温度の低下、薄い皮膚、不健康な爪、組織腫脹、潰瘍等は全て循環不全の徴候。
⑤ 浮腫
下垂肢に温熱療法を適用すると、浮腫が増大する131。この作用は、血管拡張と血流増加に伴う、組織温度上昇および代謝率上昇による炎症の亢進により起こる。
浮腫がある場合は、その領域に下垂位で温熱を適用してはならない。
⑥ 心不全
温熱は局所的にも全身的にも血管拡張を起こし、これが心負荷増加の一因となりうる。心不全の患者は耐えられない場合がある。特に、温熱を大きな領域に適用する場合。
⑦ 金属のある領域
金属は身体組織よりも熱伝導率が高く比熱も大きく、伝導性の温熱療法では非常に高熱となる恐れがある。この理由から、表在性温熱療法の適用前には金属装身具を外さなければならない。また、治療領域の表在性組織に針や銃弾の破片などの金属が存在する場合には注意しなければならない。
⑧ 開放創の上
開放創の上にパラフィンを使用してはならない。(創傷汚染の恐れ+除去困難な為)
他の温熱療法も、開放創では、皮下組織の絶縁性が低下している為、注意して適用する。循環の改善と開放創の治癒促進を目標として温熱療法を適用する時は、清潔な温水の水治療法をその創傷に直接適用するか、他の表在性温熱療法を、直接創部にではなく、その創傷近傍に適用し、汚染や熱傷の危険性を減らすようにする。
⑨ 最近、局所性刺激剤を適用した領域
局所性刺激剤とは、皮膚に塗ると熱感を起こす軟膏やクリームのことである。この製剤は局所表在血管を拡張する、局所性刺激剤を塗布し血管拡張した領域に温熱療法を適用すると、その領域の血管がそれ以上拡張されず、熱傷が起こる恐れがある。
⑩ 脱髄性神経障害
手根管症候群や尺骨神経エントラップメントなどの末梢脱髄性神経障害では、伝導障害を起こす為、フルイドセラピー、赤外線、水治療法などの表在性温熱療法は注意して用いる109-111。
4.温熱療法の副作用
(1)熱傷
過度の温熱療法はタンパク質変性と細胞死を起こす。その要因は、
- 適用時間が長すぎた場合
- 熱源温度が高すぎた場合
- または組織温度上昇に対して適切な血管拡張防御反応ができない患者への適用
細胞の生存能力に対する温熱作用は、悪性腫瘍の破壊(医学的治療)に利用される。
しかし、リハビリテーション・美容では細胞死を避けて温熱療法を適用するタンパク質は45°C(113°F)で変性を開始し、細胞死は、43°C(109″F)60分間で、46°C(115°F)ではわずか7.5分間でみられる為、リハビリテーション・美容の温熱療法では持続時間と組織温度をこのレベル以下に保持する153.154。過度の加熱と組織傷害は、以下の方法で避けられる。
- 適用中に次第に温度が下がる表在性温熱療法を使う
- 熱の最初の設定温度を制限する
- 温熱材と皮膚の間に熱緩衝材を用いるなどである
- 重要な点は、伝導性表在性温熱剤の温度制限と、十分な絶縁材を用いることである。
- 患者が家で表在性温熱剤を使う場合は、治療時間の終了時に大きな音が鳴るタイマーを使用するよう指示する。
- 患者が家で機器を使用する場合は、患者が眠り、スイッチを押せなくなると、安全装置(電源が切れるもの)が働くものが良い。
- 皮膚表面の熱傷が最近ならば、赤く、水疱があるかもしれない。熱傷は治癒するにつれて皮膚の色が薄くなり瘢痕となる。
(2)失神
温熱療法時、ときに患者が失神することがある。失神とは突然の一時的な意識消失であり、通常、脳血流の不足から生じる。末梢の血管拡張と血圧低下が最も多い原因で、心拍数低下と関係する155。身体のある部位を温めると、通常、局所の血管拡張が起こり、または程度は低いが適用部位から離れた部位でも血管拡張が起こる。この遠隔性の共感性反応により、温熱療法適用患者は、脳血流の減少から失神を起こす恐れがある。温熱療法中、患者から失神しそうな訴えがあれば、頭部を下げ、下肢を挙上すると、血液が多く脳へ運ばれる為、回復を補助することになる。臨床効果が得られる程度の小さな部位に温熱療法を適用し、また全身性の断熱作用を有する厚い着衣を脱がすことが、共感性血圧低下の防御に有用で、失神の可能性を減少させる。
患者が温熱療法後に起き上がる時も、失神しそうになることがある。これは、前述の温熱の低血圧作用と、体位性(起立性)低血圧の併発による、温熱療法中、枕で患者の頭を挙上させると、治療終了時の姿勢変化を小さくでき、治療後の体位性低血圧を減少させるのに有用である。また、温熱療法終了後も数分間は治療中の体位を保ち、起き上がる前に血圧を正常に戻すことも推奨される。
(3)出血
組織温度上昇による血管拡張と血流増加は、急性外傷部位または血友病患者の場合、出血を起こしたり悪化させたりすることがある。そのうえ、血管損傷が最近起こったものであれば、血管拡張によりその傷がふたたび開くこともある。
(4)赤外線照射による皮膚と眼の傷害
赤外線照射には、他の表在性温熱療法とは異なる副作用がある。眼や皮膚色素沈着として永久に障害される。角膜熱傷、網膜と水晶体の損傷などの眼の傷害は、赤外線照射によって最も起こりやすい重大な傷害である151。また、長期赤外線照射では、表皮の過形成が起こる156。
5. 温熱療法の適用技術
(1)温熱療法一般
温熱療法はさまざまな材料を利用して適用されるそのなかには、ホットパック、パラフィン、フルイドセラピー、赤外線ランプ、プール、交代浴などがある。
(2)ホットパック
市販されているホットパックは通例、親水性ケイ酸塩ゲルであるベントナイトからなり、キャンバス地の布で包まれている。ベントナイトは大量の水を含むことができ、効率的な熱伝達に適している。お湯の中では約70~75°C(158~167°F)で保たれ、目的に応じて設計された自動調温式ウォーターキャビネットで保管される。
化学性温熱パッドは、いろいろな物質からつくられ、内部のバッグが破れて空気に触れるか機械的に撹拌されて、治療に適する温熱効果を1~8時間持続する。異なる化学物質が異なる方法で活性化する為、産生する温熱温度、熱の種類、持続時間などが異なる、ほとんどの化学性温熱療法器は再利用できないが、再利用可能なものもある。最近の研究では、腰痛や手関節痛患者に、この種の温熱療法器を身につけて活動させると、落痛減少やこわばり感、柔軟性の改善に有用であり132.134.139.140。イブプロフェンやアセトアミノフェンよりも急性腰痛を改善すると報告された157。
(3)パラフィン
温熱療法に適用する場合は、バラフィンとミネラルオイルを6:1か7:1の比率で混成し、パラフィンの融解温度を54°C(129°F)から45~50°C(113~122°F)まで下げる、パラフィンは比熱と熱伝導率が小さい為、この温度で皮膚に直接適用しても安全である。パラフィンが四肢遠位の温熱療法に用いられることが多いのは、これらの不規則な輪郭をした領域とうまく接触を保持出来る為である、パラフィンはもっと近位の領域、例えば、肘や膝あるいは腰にも適用されることがあり、その場合はペイント法を使う。
(4)フルイドセラピー
フルイドセラピー(Fluidotherapy)は対流により熱を伝達する乾性温熱療法である160。フルイドセラピーは、
トウモロコシの穂軸を原料として細かく砕いたセルロース片を入れたキャビネットで構成される(図8-29)。熱せられた空気がセルロース片の中を循環し、それらの微片を浮遊させて動かし、微片は液体のような働きをする。
(5)赤外線ランプ
赤外線ランプは、物質に吸収されて熱を生み出す周波数範囲にある電磁照射線を出す装置である。赤外線は波長が770~106 nmで、電磁波スペクトルでは可視光線とマイクロ波の間に位置し、例えば太陽のように可視光線や紫外線を出す多くの熱源から発せられる。赤外線は波長域により3つに分けられる。それらは波長が770~1.400nmの赤外線A、波長が1.400~3.000nmの赤外線B、波長が3.000~106 nmの赤外線Cである。リハビリテーション・美容に利用される赤外線源には、日光、赤外線ランプ、赤外線発光ダイオード(LEDs)、supraluminousダイオード(SLDs)、低強度レーザーなどがある。現在臨床で利用出来るのは赤外線Aで、一般に波長が780~1.500nmで最高強度が1.000nmの赤外線を出す。
赤外線照射の組織温度の上昇は、組織を貫通する照射線の量に正比例する。また、照射線の強度と波長、組織から照射線源までの距離、組織に対する照射線の入射角、組織の吸収係数に関連している。強度の高い赤外線は、より大きい照射エネルギーを皮膚に与える、ほとんどの赤外線ランプは50~1.500ワットの赤外線を出力する。現在の臨床用の赤外線の波長(780~1.500nm)は、表面から1~3mm以内の組織に吸収される。波長が1.200nmの赤外線は50%以上が0.8mm以上貫通し、皮下の毛細血管および皮膚神経終末に作用する161。ヒトの皮膚は、波長が1.200nmで最大の透過性を示し、一方、2.000nm以上の赤外線はほとんど通さない151。
赤外線源から患者に達するエネルギー量も、その線源と組織の距離に関係する。標的から線源までの距離が遠い場合、その標的に対する照射線強度は距離の2乗に反比例する。例えば、標的から5cmの位置にある線源を、標的から10cmの位置に動かしたら、距離が2倍になる為、標的照射線強度は最初の1/4に落ちる。標的に達するエネルギー量もまた照射線の入射角と関係する。標的に達するエネルギー量は、照射線の入射角のcosine(コサイン)に比例して変化する。例えば、入射角が0°(皮膚表面に対して垂直)から45°に変化すると、照射線の強度は1/2倍に落ちる。このように、エネルギー強度が最大になるのは、照射線源が患者の皮膚に近く、照射線が皮膚表面に対して垂直な場合であり、また、距離や入射角が大きくなると皮膚に達する照射線強度は小さくなる。
赤外線は、赤外線吸収係数の高い組織に最もよく吸収される。赤外線吸収係数は主に皮膚の色に関係し、同じ照射でランプの位置も同じ場合は、黒い皮膚のほうが白い皮膚よりも赤外線をよく吸収し、また温度の上昇も大きい。これまで多くの著者により、赤外線照射により患者に届く正確な熱量算出式149.162。組織温度の測定法150が提供されてきた。しかし実際の多くの臨床では、患者が伝える感覚を利用して皮膚温度を推定する。熱伝達量は、ランプのパワー出力や、ランプから患者までの距離を変えて調節し、患者が心地よい温かさを感じるようにする。
近年の赤外線の温熱効果についての報告には、慢性腰痛患者の疼痛減少や163、拘縮関節の可動性の改善143がある。
(6)交代浴
交代浴は一般に、四肢遠位端を、最初に温水または高温水、次に冷水に交互に水浴させる方法である。交代浴は20分間の治療で血流の変動が示された164。2009年のシステマティックレビューでは、1938年から2009年までの28の研究論文で、交代浴が表在性血流増加と皮膚温増加をもたらすというエビデンスが得られた165。この水治療法は、浮腫増加の抑制や、疼痛減少、柔軟性増加といった温熱療法の治療目的でしばしば臨床適応される。知覚刺激の変化が、疼痛を軽減し、知覚過敏をやわらげると考えられる。交代浴治療は、慢性浮腫、亜急性外傷、捻挫、筋の緊張、腱炎などの炎症状態、反射性交感神経性ジストロフィー(reflex sympathetic dystrophy)などの知覚過敏や知覚鈍麻において考慮される。
浮腫に対する交代浴の使用は、温水と冷水の浸水による血管拡張と血管収縮の作用で、血管壁の平滑筋の筋力訓練またはその状態を補助すると考えられる。しかしこの効果の機序や有効性についてのデータはない。
6. 用語集
- Angle of incidence (入射角):(赤外線ランプなどからの)光線が皮膚に当たる角度。
- Cold-induced vasodilation (CIVD。寒冷誘発血管拡張):寒冷曝露後遅れて、あるいは組織温度が10°C以下になると現れる血管拡張現象、ハンティング反応(hunting response)とも呼ばれる。
- Contrast bath (交代浴):高温水と寒冷水に交互に浸水すること、
- Controlled cold compression (寒冷制御圧迫療法):患者の四肢を取り巻くラップに冷水と空気を交互にポンプ注入する圧迫療法で、一般的に、術後疼痛と浮腫の除去に使用される。
- Cryokinetics (寒冷運動療法):寒冷と運動の併用療法。
- Cryostretch (寒冷ストレッチング法):ストレッチング(伸展運動)前に、寒冷療法を適用する方法。
- Delayed-onset muscle soreness (DOMS。遅発性筋痛):激しい運動や不慣れな運動後24~72時間に起こる嫁痛、DOMSは小さな筋損傷後の炎症によるものと思われる。
- Edema (浮腫):間質に体液が貯留し腫脹すること、
- Fluidotherapy (フルイドセラピー):乾燥した温熱物質の対流により熱を伝達する治療法、キャビネットにセルロースの細粒子を入れ、熱風で循環させる。
- Infrared (IR) lamp (赤外線ランプ):赤外線領域(約750~1、300nmの波長)の電磁波を放出する電球、十分な強度の赤外線照射は表在組織温度を上昇させる。
- Paraffin (パラフィン):温熱療法として四肢を覆い暖める物質。
- Protein denaturation (タンパク質変性):過度の熱により生物学的活性が永久的に変質するタンパク質の破壊
- Protein denaturation (タンパク質変性):過度の熱により生物学的活性が永久的に変質するタンパク質の破壊
- Quick icing (急速アイシング):筋力低下や筋の制御障害の患者に、運動レベル刺激を期待して急速に冷却材(氷)を適用すること
- RICE (ライス):安静(Rest)、冷却(Ice)、近迫(Compression)、挙上(Elevation)の頭字語。RICEは、急性炎症後の浮腫形成や炎症を抑制する為に使用される。
- Spasticity (痙性):筋トーヌス亢進であり、深部腱反射が増加した状態
- Thermotherapy (温熱療法):温熱の治療的利用。
- Vapocoolant spray (冷却スプレー):揮発性液体を皮膚に噴霧し、速やかな皮膚の表在性寒冷療法の為に使われる
- Vasoconstriction (血管収縮):血管の横断面の縮小。通常、寒冷療法は血管を収縮させる。
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